いなば食品の炎上、何が起きた?新入社員の大量辞退、雨漏り社宅に給与引き下げも

「CIAOちゅ〜る」「ライトツナ」など、まぐろ・かつおを使った商品で有名ないなば食品

まぐろ・かつおの水揚げが日本一の静岡に本拠地を置く創業200年以上の老舗企業で、創業家の稲葉氏により同族経営されています。


売上高は910億円、従業員数は約2,800名(いずれも2022年3月)を抱える非上場の大企業。


おそらく一般的にはCMの「CIAOちゅ〜る」イメージが強く、悪いイメージなどみじんもなかったはずの「いなば食品」。

CIAOちゅ〜る

ですが文春による報道で事態は一変。

ヤバい同族経営の実態が露呈し、いまも炎上が続いています。

文春報道「9割が入社辞退」「雨漏り社宅」「入社直前に給与引き下げ」

いなばのチキンとタイカレー

社員を犠牲にして利益をあげる恐ろしい同族経営の実態が明らかになったのは、文春による報道が発端。

2024年の新入社員19人のうち、じつに17人が入社を辞退していたことが判明したんです。


ざっくり箇条書きで内容を説明すると、以下の通り。

  • いなば食品では新入社員の約90%(19人中17人)が入社を辞退
  • 当初は新しい社員寮と聞いていたところ、雨漏りのする一軒家で共同生活せよとのこと
  • さらには募集要項より月額3万円低い給与の提示も。これらは創業家一族の”女帝”稲葉優子会長の指示らしい
  • いなば食品の管理慣行や従業員の扱いに対する懸念が高まっている


当初の入社条件よりはるかに悪い待遇を直前になって提示することは、倫理的に悪いだけでなく契約違反として法的に問題がある可能性も。

いずれにせよ、この話を聞くと「いなば食品」のイメージ悪化は避けられません。

いなば側のずさんな説明が火に油を注ぐ

文春による報道を受けて「いなば食品」がリリースした文章がこちら。

この度は皆様方にマスコミ報道等にてのご心配をおかけ

致し、衷心よりお詫び申し上げます。今後とも社員一同、

社業に邁進してまいりますので何卒引き続きご支援を賜り

ますよう心よりお願い申し上げます。
トピックス | いなば食品株式会社

誰に謝っているのかわからないし、改行の位置がおかしい。

とても大企業の広報とは思えません。

まともな人がいないのか、それとも上からの圧力があってこのまま掲載せざるを得なかったのか。。。


さらに極めつけとして、タイトルからしてやばい文章「由比のボロ家報道について」が追加でいなば食品HPに掲載されました。

この度は、由比のボロ家報道につき皆さま方に多大なるご不快をおかけいたし、心よりお詫び申し上げます。ご指摘の点につき、誠意をもって改修に全力を挙げております。誠に申し訳ございませんでした。

 由比のボロ家・雨漏り住宅とご指摘をされたシェアハウス1件に関してですが、同地由比のシェアハウス対象物件は計6棟でございます。既に3棟に5名の一般職(転勤のない事務職・工場勤務職)入居者がおり毎日勤務しております。

 今回の対象は唯一の新規の1棟でした。弊社はこの物件を含め、全てのシェアハウスに関して3月20日~26日にかけ、全家屋の点検・クリーニングを実施、完了しておりました。新卒で、勤務場所に原則異動のない新卒「一般職」社員の各位も新たに上記物件に入居し勤務を開始しております。

  現在 今期、新規「一般職」の新入社社員は合計で43名、辞令で国内外へ異動する「総合職」の新卒社員は55名、合計の2024年新卒入社済の社員数は「計98名」となりました。

 今後、シェアハウス入居者に対しては、皆さまのご負担にならないよう、実質家賃の請求を0円にて運営を実施することとさせていただきました。
 実は、1月10日に死亡2月1日に社葬となった、新卒受け入れに全幅の信頼をおいていた副社長を失って以来、業務引継ぎ体制を整えるのに時間を要し、会社は3月15日付で新総務担当を急遽任命したものの改修業務に残った期限に余裕がなく、修正が極めて遅れました。本当に申し訳ございませんでした。その結果、今回職場異動のない新卒一般職の16名の方々がご入社辞退となり、心より深くお詫びいたします。
 大変申し訳ありませんが、写真のコンクリート剥き出しの場所は洗濯機置き場で現在は既に洗濯機が置いてあり現状の映像は異なっています。周辺の改修もあと2日で終了いたします。

 今回、工場配属の一般職ご入居の皆さまに対し、十分なご説明を申し上げることができませんでした点を深くお詫びいたします。雨漏りは改修手続きを既に開始しております。また畳の交換も14日の日曜日には完了の予定でございます。
 弊社のシェアハウスの現状は既にHPに映像を掲載しておりますが、全件健全で居住場所としては適切な物件を内検の上、選択しておりますのでご安心ください。このたびは改修作業が大変に遅れ、皆さまに非常にご不快をおかけしています。来週火曜日16日早期までにほぼ改修を完了する予定でございます。
トピックス | いなば食品株式会社


ツッコミどころが多すぎるので、箇条書きであげてみます。

  • タイトル「由比のボロ家報道」って。。。あなたたちの社宅ですよね?
  • 突然の副社長の死の話題、その副社長が全部やってたからこうなったと”死人に口なし”的な言い訳
  • 1月10日に死去、3月15日に新担当任命、それでも今回の炎上が起こるまで対応なし。あまりに遅すぎる
  • 「皆さまに非常にご不快をおかけしています」皆さまって誰のこと?
  • 文章が冗長かつ話題がポンポン飛ぶので非常にわかりにくい。これが企業のリリース文なのか…?


プロの広報でなくとも、一般的な社会人であればこのような稚拙な文章を書くとは思えない。

おそらく創業家の稲葉氏の誰かが書いたか、書かせたものである可能性が高い。

いなば食品ってどんな会社?

いなば食品は1805年に稲葉与吉・嘉助親子が静岡にて創業した企業。

その後200年あまりを経て現在では年商900億円を超える大企業となり、タイや中国など海外にも進出。

2024年現在でも創業家である稲葉氏が会社を支配しています。

社長は稲葉敦央氏、会長はその夫人の稲葉優子氏。


いなば食品の代表的な商品を挙げておきます。

いなば食品の代表的な商品
  • CIAOちゅ〜る(ちゃおちゅーる)
  • Wanちゅ〜る(わんちゅーる)
  • 缶詰ライトツナ
  • 缶詰とりささみ
  • 缶詰チキンとタイカレー
  • 缶詰ほたて貝柱
  • 1兆個すごい乳酸菌
  • など

もうCIAOちゅ〜るもライトツナ缶詰も買えない。。。

個人的にはこういう企業は許せないタイプなので、もうCIAOちゅ〜るも缶詰ライトツナやチキンとタイカレーも買えなくなってしまいました。。。

同族企業だと自浄作用も働きにくいし、これから心を入れ替えるとも思えませんが…これからどうなっていくのか、引き続き注目していきたいと思います。

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